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2011/10/04

がん保険に二つの潮流 Vol.2

以前、ブログでガン保険の商品に大きく分けると、

2つの潮流が見られることをお伝えしました。


http://ameblo.jp/hoken-i-mark/entry-10973039962.html


@ガンの治療の一つ一つの項目、

例えば入院、手術、退院、抗がん剤治療、

緩和治療などのステージごとに特約を用意して

その都度、給付金が出るグループ。


A治療の行為や入院日数には関係なく、

ガンと診断された場合に数百万円の保険金が出るグループ。

(治療の内容に係わらず、掛かった費用を全額補填する保険も

このグループに入れることにします。)


こんな内容でした。


保険会社は、

この2つの潮流のどちらを採用すると決めたら、

とことん突き進むつもりのようです。


@のグループでは、

『抗がん剤の治療』

について新しい取り組みを用意し始めました。


まだ、数社しか商品化していませんが、

約款に記載された抗がん剤を使った治療を受けた場合に

月単位で5万、10万、15万などの金額が支払われ、

その限度はある会社は60ヶ月、

またある会社は120ヶ月と、ある意味、

長期に支払われるのです。


@のグループは最初に書いたように、

治療のステージごとを細分化し、

そこに任意加入の医療保険を特約として用意するグループです。


この場合、受けた治療が約款に書いてあるか、無いのかが極めて重要になります。


例えばサリドマイドの話をしましょう。


『サリドマイド』


つわりを和らげるため、もしくは睡眠薬として

日本でも50年ほど前に発売され、

それを妊娠中(つわりを和らげるわけですから当然妊娠中です)

に飲んだお母さんから生まれたお子様に

手や足に奇形を発生させた、

あの薬です。


この薬の名前が約款の

『対象となる抗がん剤』の一覧に掲載されています。


そうなんです、

サリドマイドは、胎児もに奇形を発生させるように、

遺伝子レベルで人体に影響を与えるのですが、

それを逆手に取った治療が現在効果を上げています。


サリドマイドが腫瘍の増殖を抑える効果がありそうだと

米国やブラジル、英国などで脚光を浴び始めたのが

1990年代です。


それが日本で多発性骨髄腫の抗がん剤として承認されたのが、

ごく最近の2008年。


2008年の承認まで、

末期のがん患者でサリドマイドに一縷の望みをかけたご家族は

医師を通じて個人輸入をしていた現実があります。


これが、以前ブログでご紹介したドラッグラグにつながるのです。


http://ameblo.jp/hoken-i-mark/entry-10990675188.html


我々がご案内する、任意加入のがん保険は

外国で効果が認められ、使われ始めた薬が、

日本において承認されるまでの期間に、

患者さんが自由診療として満額負担した

薬や治療費用を保障するように努力して欲しいのです。


いや、欲しい、では無く

『そうあらねばならないはずだ』

といつも思っています。


それが不可能であるなら、

細分化した治療ステージごとに特約を用意する努力は

根本的にお客様を守ることを放棄してしまったように感じます。


それなら、

Aのグループのように

がんと診断されたとき、

大きなお金を受け取り、

そのお金の尽きるまで

がんと、

とことん戦うほうが、

患者さんにも、

それから、がん保険をご案内した担当者にも

安心を与えてくれるように思います。


がん保険の新しい商品や特約が出たと聞いて、

小躍りしながら約款を確認すると、

いつもがっかりさせられます。


保険会社さんの奮起を期待しています。





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